・6月30日「おおつちありがとうロックフェスティバル」の配信をいたしました。
・4月14〜15日に『IF I AM』24時間配信を行いました!ご視聴ありがとうございました!まとめはこちら
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第38回『+Starters』(6/22)

更新日:2012年07月08日

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こんにちは。
少し時間がたってしまいましたが、6月の『+Starters』もとても素敵なお話満載でした!

MCのはお馴染み宮脇友輔さんと『笑顔311』代表の大矢中子さん、ゲストはダイアローグ・イン・ザ・ダーク・ジャパン 代表理事の志村季世恵さんです。

BGMは『夜カフェピアノ』他、株式会社デラ様のご好意により無償提供頂いております癒しの音楽を使用させていただいています♪

★6月22日配信 第38回『+Starters』の番組録画はこちら

震災へのそなえ、続けてますか?

番組の冒頭では、前日に配信された『IF I AM』のテーマ「震災への備え」について、中子さんから紹介がありました。

昨年の震災直後は、今後の震災へのそなえを見直し、避難グッズなどを取りそろえた人も多いのではないでしょうか?

でも、3月11日から1年以上が経過した今、そのそなえを続けていますか?
中子さんも、コンタクトレンズが使えなくなったら困るからと、当初はいつもメガネを持ち歩いていたのに、いつのまにかそれを忘れてしまっていたとのこと。
最近ちょっと地震の頻度が高いような気もするし、この機会にもう一度、震災への対応を見なおして見ませんか?
震災が起きた時にどんなことが役に立ったか、6月21日の『IF I AM』では当事者たちの色々な意見が出ていますので、ぜひそちらも参考にしてみてください!

志村季世恵さんの活動

「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」とは

志村さんが行なっている「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」とは、文字通り、真っ暗闇の中で対話をするというイベント。

もともとはドイツで始まったのだそうですが、それを日本に導入して既に13年になる、ということを聞いた中子さんはビックリ。
私たちは普段の生活の中で日常的に「対話」をしていますが、最近は特に「対話の場」を設けるワークショップやイベントが増えているように感じます。
対話のための場が用意されることで、普段は言いにくい自分の考えを表現したり、交流を深めたりすることができる、ということが、最近になってとても注目されるようになったのだと思います。
でも、「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」はもっともっと以前から対話にフォーカスを当てた活動を続けているのですね。

志村さんの言葉をお借りすると、対話をする、つまり相手に伝えるべきことを持つには、まず自分自身が何かを感じる必要があります。
「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」の施設の中には、森や公園や都市、そして飲んだり食べたりできるバーなど、様々なシーンが用意されているのですが、そこは真っ暗で何も見えない。
普段慣れている「目で感じる」ということが全くできない状況の中、目を使わない文化を持っている視覚障害者の方の案内により、聴覚、触覚、味覚など、視覚以外の様々な感覚をフルに活用することで様々なことを感じ、その上で対話をしよう、というのが「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」の活動なのだそうです。

ゲストの志村季世恵さん(中央)と、MCの宮脇さん、中子さん

「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」と被災地の関わり

現在「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」は外苑前の常設の会場で定期的なイベントとして開催されていますが、昨年の震災直後は危険性に配慮して一度クローズされました。
でも、東北在住のリピーターの方々からの希望によって再開したそうです。
案内人である視覚障害者の方たちも集まって再開した時に気づいたのは、見えない人たちと被災した人たちの間には日常の生活の中で困難を抱えているという共通点がる。だから自分たちは被災地の人たちがどんなことを必要としているのかがよく分かるはずだということ、そしてこんなときだからこそ「対話」が必要とされているということ。
その後、現地の方々からの希望もあり、福島では既に3回「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」を開催し、この秋からは東北の他の地域も回る予定だそうです。

また、7〜9月は東京で行なっている「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」に東北のお祭を取り入れ、東北の魅力を伝えるという特別なイベントが実施されます。

DIALOG IN THE DARK 特別企画 東北の夏~祭り~

予約はWebサイトからできますが、すでに満員の時間帯も多数…。
普段は金・土・日のみですが、夏休み期間中は毎日開催ということなので、東京近辺の方はぜひこの機会に行ってみましょう!

「見る」ということ

志村さんのお話でとても印象的だったのは、「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」の目が見えないスタッフの方たちが、「津波」というものを知るために被害を受けた沿岸部を訪れたときのこと。

ある男性は、「やたらと風通しが良くなって、やたらと日当たりが良くなる」ということを「津波の後」の状況として理解したそうです。
普段は建物が風の通り道をつくり、太陽の光を反射する、といったことを肌で感じながら町の様子を把握しているけれど、風や光を遮るものが何もない、それが津波なのだと…。

それから見えない人たちみんなで、折れ曲がったガードレールや断絶された線路など、その場に残された形をひとつひとつ丁寧に触って、津波の被害を感じ取ったのだそう。

志村さんは、そういった見えない人たちの行動から、ものごとを「見る」というのは目だけではなく、様々な感覚をフルに使って感じ取ることなんだ、ということをいつも学ぶのだとおっしゃいます。

また、暗闇の中に入ると、どんな人もニュートラルになることができるのだそう。
例えば、末期のがんの人でも「病気である」ということを忘れてまっさらな自分を出し、立場を超えて支え合おうとする。それが本人にもとても良い経験をもたらすのだということです。
だから、「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」によって被災地の人もそうでない人も、ニュートラルな状態で対話をする機会を作りたいのだと、志村さんはおっしゃいます。

本の紹介

最後に志村さんから本のご紹介もいただきました!

  • 「まっくらな中での対話」(講談社文庫)茂木健一郎 with ダイアローグ・イン・ザ・ダーク
    暗闇の中で茂木健一郎さんとの対談を収録した本。
    真っ暗で時間がわからないので、どうやって話をまとめようかとドキドキされたそう(^^;
    いつも饒舌な茂木健一郎さんが、暗闇の中ではどんなお話をされているのか、とっても興味深いです。
  • 「いのちのバトン」(講談社文庫)志村季世恵
    こちらは、志村さんのもう一つの顔である「バースセラピスト」として書かれた本です。
    「バースセラピスト」は「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」の活動を始めた志村さんの原点となっている、人の生と死に寄り添う活動。
    震災が起こったときにこの本を持って逃げたという東北の方もいらしたそうで、愛されている本なのですね。

イベント告知

おおつちありがとうロックフェスティバル

すでに1週間が過ぎてしまいましたが、6月30日に大槌町で「おおつちありがとうロックフェスティバル」が開催されました。
これは、東北の中でも非常に大きな被害を受けた大槌町で、地元の若者たちが「全国(全世界)の支援してくれた人たちにありがとうの気持ちを届けたい」という思いで開催したイベントです。

大槌の皆さんを応援するバンドや、地元のバンドがたくさん出演し、ロックな盛り上がりをみせたフェスの最後には、「ありがとうを伝えたい」の思いに共感する町の人々の募金による花火の打ち上げも!

「笑顔311」は東京と仙台からスタッフが行き、メインの「マストステージ」の配信を行いました。また他の2会場にも配信機材の貸し出しと配信サポートを行いました。

詳しくはこちらでご報告していますので、ぜひ録画もご覧ください。
>>「おおつちありがとうロックフェスティバル」中継しました!

第1回水風船大会

7月16日(月・祝)、いわき市にて「第1回水風船大会」が開催されます。

「水風船大会」って何!?という感じですが、5名でチームを作り、相手チームに水風船をぶつる、相手陣地に設置されているシャチを奪う、といったことでポイントを稼いで、最後にポイントの多い方が勝利!という「競技」なのだそう。

この大会で初めて「競技」として水風船大会を行うことで、福島発祥のスポーツとして広めていこう! とにかく夢中になって水風船をぶつけあって、ストレスを発散しよう! ということで、今ボランティアの皆さんが準備されています。
夏にぴったりな「スポーツ」として、広まっていくといいですね(^o^)/

出場者のエントリーは締め切られていますが、ぜひ応援に、という方はこちらで詳しい情報をご確認ください。
>>水風船大会

「笑顔311」NPO法人化の予定について

これまで「笑顔311」は任意団体として活動してきましたが、これからも活動を続けていくために、現在NPO法人化の申請中です。

「NPO法人メディアージ」という名前で、東京、仙台以外に、石巻、大船渡にも拠点を作って活動をしていきます。
というわけで、それぞれの拠点で一緒に活動できる仲間を大募集中です!
仲間に入ってなにかやりたい、と思われる方は、ぜひご連絡ください。
お待ちしております!

第37回『+Starters』配信時の皆さんのつぶやき