・6月30日「おおつちありがとうロックフェスティバル」の配信をいたしました。
・4月14〜15日に『IF I AM』24時間配信を行いました!ご視聴ありがとうございました!まとめはこちら
・『笑顔311』ではスタッフを募集中です。詳しくは「メンバー募集中!」へ
・12月15日に『笑顔311』のWebサイトをリニューアルしました。過去の番組のまとめはこちら。
発起人メッセージ・プロジェクト概要資料

第70回『IF I AM』(9/13)

カテゴリー:IF_I_AM, 番組情報   タグ:, , ,

更新日:2012年09月17日

Tweet

こんにちは、ゲストライターの長谷川まみです。

第70回『IF I AM』では、学生復興会議が行われました。
学生復興会議では、今までに3度ほど原発をテーマに議論を重ねてきたましたが、
「原発」というテーマはあまりにも広すぎるという意見をうけ、
今回は特に今起きている「反原発デモ」をテーマにしぼって議論を行いました。

番組録画は、コチラです。

学生復興会議「反原発デモについて」

<番組出演者>
◆学生復興会議
東北大学 根本総一郎
東北学院大学 菊田洋平
山形大学 菊池遼
東北大学 伊藤照手

◆エンディング
東北大学 松野 貴徳
東北大学 大谷宏
東北大学 佐藤 克唯毅
東北学院大学 前川貴史

◆番組告知
東北学院大学 庭田苑香

<タイプテーブル>
・オープニング
・「反原発デモの現状」 →twitterで募集した意見の紹介・議論
・「反原発デモをどう思うか」 →twitterで募集した意見の紹介・議論
・「デモは今後どうあるべきか」
・エンディング

 

反原発デモの現状

はじめに、今一番大規模原発デモを行っている団体、
「首都圏反原発連合」について根本さんの紹介がありました。

7月29日の国会大包囲や「野田首相に対する直接要求・勧告行動」を行ったのもこちらの団体です。
最近では、「首都圏反原発連合」が毎週金曜日に首相官邸前で行っていた抗議行動が、
首都圏だけでなく全国的に広がり、金曜日に各地でデモが行われています。
画面では仙台で行われたデモの写真が紹介されました。
写真からも分かるように子ども連れの女性やお年寄りまで 幅広い世代の方が
デモに参加していますが、学生の参加者は少ないとのことです。

また、twitterより警察発表・主催者発表・メディアの報道の デモ参加人数が
大きく異なることについての疑問が上がりました。
これらの発表値は数え方の違い、立場ごとの意図によって違いが出てしまっています。

反原発デモをどう思うか

反原発デモについてどう思っているのか、参加者が意見を述べました。
一人一人の意見について他の参加者も見解を述べ、内容を深く掘り下げました。

<菊田さん>
議論すること自体は大事なので、デモを行うことはいいと思う。
ただ、反原発に反論すると福島の現状を取り上げて批判を受けるのではないだろうかという風潮があり、
実際に代替エネルギーをどうするのかという段階に踏み込めていないのではないかと危惧している。

<菊池さん>  
配信前に反原発デモの動画を見ていて、首相官邸前のデモと
大飯原発の再稼働への反発デモの種類が違うと感じた。
大飯原発のデモはまるで反戦デモのような平和活動のデモで、
首相官邸前のデモはある程度統制された知識人たちによるデモのようにみえた。

<伊藤さん>
原発に限らず集団として反対している意思を見せることは、
政治家に伝えて行くために必要な手段だと思う。

実際にデモにも参加している原発反対派の伊藤さんは、
10万年先の未来の子孫たちに毒物である放射性廃棄物を残してしまうこと、
被爆労働者が出てしまうこと、チェルノブイリや福島の事故でわかるように
なにか起きたときのリスクが計り知れないこと、
原発の立地について地域住民の間で賛成派と反対派で軋轢が生じてしまったり、
憎しみあってしまうことを 反対の理由として述べていました。

こちらの議題にもtwitterへたくさんの意見や興味深い情報が集まりました。
原発容認派についてやリスク、代替エネルギー、化学教育についてなど、
するどい議題も上がり、白熱した議論が繰り広げられました。

 

デモは今後どうあるべきか

最後に今回の討論を通して、反原発デモは今後どうあるべきか、
それぞれの意見や見解を発表しました。

<菊田さん>
人々が話し合うことは価値があることだと思う。
よって、デモはひとつの意思表示のあり方としてあっていい。
デモとは別に意見を話せる場をもっと増やすのもいいと思う。
また、考え・意見を持った人々がせっかく集団で集まったのだから、
デモだけでなく、選挙にもしっかり行くべきだ。
有権者として政治家を左右できることをみせる必要がある。

<菊池さん>  
デモは問題を知らない人たちに知らせる働きがあり、
実際に反原発の意見は全国に広まった。
今後は、同じ意見を持った人がたくさん集まっているのだからこそ、
エネルギーをどうするかなどの建設的な議論ができればいいと思う。

<伊藤さん>
やりたい時に好きなことをみんなもっといったほうがいいと思う。
危機意識がある限り、そこで意見を出して行けばいい。
意見を言いやすくなるというのがデモのいいところである。
また、何かひとつの問題に踏み込んでみることで、
その他の問題についても主体性を持って関わることができるようになり、
他の問題を解決する糸口になるかも知れない。

————————————————————————–

最後に根本さんは、良い結論をだすためには、議論が必要にもかかわらず、
まだまだ日本には議論の場が少ないと話していました。
笑顔311では、今後もさまざまな意見交換の場や
話し合う機会を 提供していきたいとのことです。

今回の番組では、なんとなく世の中で意見を述べるのがタブー視されている
「反原発デモ」のあり方について議論を行い、
はっとさせられる意見や、難しい問題がたくさん上がりました。
それを良いと思うか、変えたほうがいいと思うかは別として、
一人一人がその状況に意見を持つことは非常に大切なことだと思います。
討論に参加した3人、エンディングで感想を述べた4人、根本さん、
それぞれ自分の考えを持っており、しっかりと言葉にして伝えていました。
深みのある議論が繰り広げられていますので、ぜひ録画をご覧ください。

86分の番組を見終わるとみなさん、気づかされること、疑問に思うこと、
たくさん生まれてくるのではないかと思います。
東日本大震災から1年半、改めて原発の問題について考え、
人に流されることなく自分の意見を持つきっかけにしてほしいです。

ゲストライター長谷川まみさん、第66回『IF I AM』の記事に続いて今月もご協力ありがとうございます!
学生復興会議に参加したメンバーそれぞれの意見を分かりやすくまとめていただきました。
長谷川さんも書かれているように、デモにはどういう意味があるのか、原発の問題を解決していくためにどうすればいいのか、考えさせられる内容でしたね。

『笑顔311』では、このように番組の内容についてこのブログにまとめるライターのほか、取材や配信をするスタッフなど、メンバーを大募集中です。
インターネットでの情報発信を通して復興支援をしたい方、ぜひ力を貸してください!

募集中のメンバーや説明会等についての詳細はこちら  >> メンバー募集

第70回『IF I AM』配信時の皆さんのつぶやき