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発起人メッセージ・プロジェクト概要資料

第41回『IF I AM』(2/9)

カテゴリー:IF_I_AM, 番組情報   タグ:, , ,

更新日:2012年02月21日

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仙台・五橋のコミュニティスペース「Five Bridge(ファイブブリッジ)」からお届けする第41回『IF I AM』。
今回のMCは庭田苑香ちゃん。 仙台市を中心に活動しているバンド「アンテナ」さんの軽快なオープニング曲『僕のこと』にのせて元気に始まりました!

>>第41回『IF I AM』の録画はこちら

出演者

  • MC
    東北学院大学法学部3年 庭田 苑香さん
  • ゲスト
    山形大学3年 菊地 遼くん
    NPO TEDIC 遠藤 健くん、池田 美樹さん
  • アフタートーク
    NPO TEDIC 遠藤 健くん
    NPO TEDIC 池田 美樹さん
    山形大学3年 菊地 遼くん
    東北大学2年生 浜端くん
    東北大学3年生 坂田 悠江さん
    東北大学3年生 根本 聡一郎くん

山形大学の復興支援活動について

『IF I AM』に山形からのゲストが来てくださる方はとってもめずらしく、山形での復興への取り組みについて私たちはほとんど知らない、というのが正直なところ。
今回はゲストの菊地くんから、山形大学、東北芸術工科大学が合同で取り組んでいる「Smile Trade 10%」について詳しく教えてもらいました。

「Smile Trade 10%」では、復興支援のフェーズを以下の3つに分けて捉え、現在は第1フェーズと第2フェーズの取り組みが中心になっているようです。

  • 第1フェーズ:がれき撤去等の物理的な支援
  • 第2フェーズ:経済復興を目指した活動支援
  • 第3フェーズ:教育・人材育成等、未来を創り上げることを目指した支援

第1フェーズの活動

日帰りボランティアバス 『スマイルエンジン山形』を継続的に実施されています。
毎週土曜日にボランティアバスを出し、石巻や牡鹿半島に日帰りボランティアに行っているそうです。

第2フェーズの活動

『経済復興プロジェクト「AY石巻Project(仮称)」』や、『子供支援フェイスブック・プロジェクト』があります。

菊地くんが主に関わっているのは「AY石巻Project」(でも名前はもっとかっこいいものに変えたいのだとか…)。
最近では青山学院大学も加わって、いくつかの企画が動き始めています。
そのひとつは、石巻 まち歩きスタディツアー
2月12日に開催されたスタディツアーは「防災」をテーマに、石巻の中心地を現地で被災した方に案内してもらい、震災当時の話を聞きながら防災について考えるものだそうです。

「AY石巻Project」のもうひとつの取り組みは、裂織による反物リメイク
津波により水に浸かってしまった呉服屋さんの反物をなんとか再利用したいということで、東北地方で伝統的に見られる生地のリサイクル方法「裂織(さきおり)」で新しいグッズを作る、という活動です。
今作っているのは、とってもかわいいポンポン(苑香ちゃん曰く、「となりのトトロ」の”まっくろくろすけ”みたい!)。
作り手は仮設住宅に暮らすお母さんたちで、これをまずは仙台メディアテークで販売するそう。

第2フェーズのもうひとつのプロジェクト「子供支援フェイスブック・プロジェクト」は、福島から山形に避難している母子への支援活動です。
山形に避難し、国や自治体からの補助金が支給されず苦労されている母子を支援しようと、Facebookでアイデアを募ったり、ファンドを作って支援金を集める、というものです。

確かに、雇用対策や被災者の日常生活の安定化など、「第2フェーズ」の取り組みが、今とても重要になってきていますね。

菊地くんによれば、定期的に行われているボランティアツアーの参加者は最近では参加者は20人ほどで、少し減ってきている様子。
学生の中では、「今頃になってボランティアに参加しにくい」と感じてしまっている人もいるのかも、ということですが、菊地くんからはまだまだ復興に向けて長期的に支援していく必要があるということを考えてほしい、というメッセージをもらいました。

教育系NPO TEDICの活動について

現在福島出身の遠藤くんは早稲田大学2年生、神奈川出身の池田さんは神奈川大学2年生。ふたりとも震災当時は関東にいましたが、いつになく長く大きな揺れを感じ、東北にいる家族や友人のことを心配したそうです。

それぞれ教員になりたいという希望があり、また被災地の復興のために何かしなければという思いから、池田さんは昨年末、遠藤くんは今年に入ってからTEDECに参加したとのこと。

TEDECは早稲田大学大学院の門馬 優くんが、昨年3月、4月に被災地の状況を知る中で子どもたちに対する学習支援が必要だと感じ、教育に関心をもつ学生を集めて始めた団体。
参加者は東京や神奈川の学生達で、土日に石巻に通って小中高校生に勉強を教えているそうです。

関東の人は被災地に来てどんな感想を持つの?という苑香ちゃんの問いに、遠藤くんも池田さんも、テレビで観ているのと自分の目で見るのとでは全然違う、現地に来て始めて分かる色々な課題がある、ということを語ってくれました。

例えば、被災により厳しい家庭環境にある子どもたちの将来の夢を叶えるためにはどう支援したらいいのか、教員は勉強を教えるだけでなく勉強以外のことを教えたり精神的な支えになることが大事だ、といったことを、ふたりともTEDECの活動をとおして深く考えるようになったようです。

TEDECの皆さんは、勉強を教えに行くだけでなく、その合間には毎週ミーティングを開き、ひとりひとりの学習内容の検討、生徒の環境まで考慮した接し方などについて、みっちり話し合っているそうです。教育者を目指す学生として、そのミーティングで得るものも大きいようです。

これまでは関東の学生中心で活動してきたTEDECですが、仙台を含む他のNPOとの連携も始めているそう。
石巻ではボーイズシンクロをやっている団体と連携し、子どもたちを学習以外のイベントでも喜ばせようと考えているとのことです(ボーイズシンクロ、大人でも気になりますね☆)。

<最後におふたりからひとこと>
池田さん
今後も継続的に活動していきたい。月一回でも被災地に来るようにしたい!

菊地くん
活動をやっていく中でいろんな人とつながりができている。笑顔311のことも応援します!

池田さんと菊地くんには、これからも仙台や石巻で会えそうですね。
ぜひまた『IF I AM』に遊びに来てください!

アフタートーク

今回も、根本くんの司会で始まったアフタートーク。
毎回自分の自己紹介を忘れる根本くんに、いつも見てくれているという遠藤くんから「自己紹介しないの?」というツッコミが入るなど、リラックスムードで進行しました。

ボランティア団体に参加するきっかけや方法について

TEDECの菊地くんや池田さんの場合は、代表の門馬さんから誘われたことがきっかけ。
知り合いから誘われると入りやすいですよね。 

アフタートークから参加してくれた浜端くんは被災地の子どもの学習支援をするプロジェクトキッズドアに参加しています。
彼の場合は、子どもの学習支援のボランティアをしたいと思って検索して「キッズドア」を見つけ、ひとりで飛び込んだのだそう。かなり積極派ですね。

根本くんによれば、学習支援のボランティアをやりたいと思っているけど、どうしたらいいかわからないという学生も多いそうです。
浜端くんのように知り合いのいない団体にアプローチするのは、なかなか勇気がいるもの。
そこで良いツールになりそうなものとして出てきたのが「一緒にご飯」というキーワード。

山形大学の遠藤くん、東北大学の坂田さんはそれぞれFacebookを使った「ソーシャルランチ」、「夕飯どうでしょう」という活動に参加してます。
「ソーシャルランチ」はFacebookで呼びかけて大学の食堂で一緒にご飯を食べるというもの。
「夕飯どうでしょう」はFacebook上で食事の写真を共有し、そのメンバーで時々オフ会もするのだそう。
「一緒にご飯を食べる」 というのは気軽に会って仲良くなる機会を作りやすいので、SNSで「友だちの友だち」くらいの関係の人をよく知るきっかけにもなりやすい。そうやって知り合いが増えれば、誘いあってボランティアに踏み出しやすくなるかもしれません。
今日はそのための「一歩目」のアイデアを紹介したので、ぜひその一歩を踏み出して欲しい、というのが根本くんからのメッセージでした。

遠藤くんは「ソーシャルランチ」を東北大学でもやりたいとのこと。根本くんも乗り気で、近々実現しそうですね♪

大学生、教育支援のためのiPad活用法

今回はアフタートーク参加者のiPad率が高い!ということで、最後はiPadがいかに使えるか、という話に。
子どもに勉強を教えるときもiPadで教材を検索して見せるといいよね、なんて今ドキな 教え方のアイデアも飛び出しました。
「iPad欲しいけど、使えるのかな?」 なんて迷っている学生さんにもおすすめの『IF I AM』アフタートークでした!

次回は学生復興会議

今回は教育の話題が多く出ましたが、この次の第42回『IF I AM』(2月16日配信)では、「3.11以後の教育のあり方について」をテーマに学生達が真剣に議論する「学生復興会議」を開催しました。

こちらから録画が見られるので、教育に関心のある方はぜひ観てくださいね!

第41回『IF I AM』配信時の皆さんのつぶやき